3 :>>2 2012/10/06(土) 00:03:51 ID:YlvTQhuo
タイトル
男「どうして駄目なんだ?」後輩「内緒です」
友「後ちゃーん」
後輩「はーい」
友「ちょっとこの書類なんだけどね」
後輩「あー、これはですね・・・」
男「・・・」
生徒会長「おーい、後ちゃん」
後輩「はーい」
生徒会長「この行事の準備なんだけど」
後輩「そうですね、力仕事は男達にやってもらって・・・」
男「・・・」
4 :>>2 2012/10/06(土) 00:04:31 ID:YlvTQhuo
男「なあ、後輩」
後輩「何ですか先輩?」
男「俺も他の奴らみたいに「後ちゃん」って呼んだら駄目なのか?」
後輩「はい」
男「付き合い長いのにどうして駄目なんだ?」
後輩「それはですねー」
男「うん」
後輩「内緒です」
男「えー?」
友「・・・」
生徒会長「・・・」
5 :>>2 2012/10/06(土) 00:05:14 ID:YlvTQhuo
男「うーん・・・」
生徒会長「どうしたんだ男」
男「あ、会長」
男「俺って後輩から嫌われてるんですかね?」
生徒会長「そんなことはないと思うが」
男「じゃあなんで俺だけニックネームじゃなくて後輩って呼ばないといけないんでしょうか?」
生徒会長「少し違うんじゃないかい?「後ちゃん」と呼ばないでって言われてるんだろ?」
男「同じじゃないんですか?」
生徒会長「あー・・・そうか、わかった」
生徒会長「今度の文化祭の前日にでも教える」
男「今じゃなくて?」
生徒会長「然るべき時が来るまで待つのだ・・・」
男「はぁ・・・(先輩って厨二入ってるよな)」
6 :>>2 2012/10/06(土) 00:05:58 ID:YlvTQhuo
文化祭まで後2日
男「うあー、疲れたー」
後輩「先輩、お疲れ様です!」ピト
男「うぉ、冷たっ!」
後輩「はい、ジュースです」
男「おいおい、びっくりさせんなって」
後輩「えへへ」
男「全くー」
?「ふんっ!」ドゴッ
男「ぶへっ!?」
後輩「!?」
7 :>>2 2012/10/06(土) 00:06:54 ID:YlvTQhuo
?「何いちゃついてやがる!リア充爆発しろ!」
男「う、うををを」ジタバタ
?「そこの女、あまりこいつにひっつくんじゃない」
後輩「あの・・・会長、仮面なんてつけて何を?」
?「私は会長などではない、通りすがりの謎の男だ」
?「さらば」スタスタ
後輩「・・・」
後輩「(会長は時々、あのような奇行に走ることがある、例えるなら岸田メル先生みたいな)」
後輩「(でもなんだかんだで裏では何か思惑がある・・・と思う)」
男「いてぇー・・・誰だよあいつ」
後輩「(先輩はあの人が会長だって気付いてないし・・・)」
9 :>>2 2012/10/06(土) 00:07:44 ID:YlvTQhuo
文化祭前日、前夜祭
男「一つ分かったことがある」
後輩「いや、何の話ですか?」
男「昨日のあの謎の仮面男は演劇部の人間だ、間違いない」
後輩「はあ」
男「あの仮面は見覚えがある」
男「そう、去年の演劇部の劇で悪役がつけていた仮面だ!」
生徒会長「(そういやあの仮面、演劇部の倉庫から掘り出したんだっけ)」
後輩「・・・」
男「しかしあの仮面男、同じ生徒だとしたらいい年して恥ずかしくないのか」
生徒会長「(イラッ)」スコーン
男「いって!、どこから空き缶が!」
生徒会長「きっとあの仮面男が影から様子を見てるんじゃないかな」
後輩「二人とも仕事してください」
後輩「(ていうか先輩、会長が投げたってわからないんですかね?)」
10 :>>2 2012/10/06(土) 00:08:33 ID:YlvTQhuo
前夜祭は全カットで
演劇部員「いやー、終わったな、前夜祭!」
演劇部長「まだこれからだ、明日の本番、絶対成功させよう!」
皆「おー!」
|┃三 _________
|┃ /
|┃ ≡ < やいやいやーい!
____.|ミ\___( 男 ) _ \
|┃=___ \  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
|┃ ≡ ) 人 \ ガラッ
皆「!?」
11 :>>2 2012/10/06(土) 00:09:37 ID:YlvTQhuo
男「演劇部の誰かだってのはわかってるんだ!」
男「出てこい仮面男!」
演劇部長「いや、あの、何?」
男「とぼけたって無駄だ!」
男「あの仮面は間違いなく演劇部の」
?「そいやっ!」ドゴォ
男「ぐへぇぅ!?」
?「ふん、不十分な証拠で無実な者を疑うとは、愚かな」
男「出たな仮面野郎!、待ちやがれ!」ダッ
?「ふん、追いつけるかな?」ダッ
演劇部「・・・」
後輩「あの・・・失礼しました・・・」ペコリ
12 :>>2 2012/10/06(土) 00:11:13 ID:YlvTQhuo
男「ぜぇ、ぜぇ、やつは、ここに、逃げ込んだ、はず・・・」
生徒会長「やあ、男、息を切らして、どうした?」
男「あ、会長、ここに仮面の、男が、来ません、でした?」
生徒会長「さあ、ここには、来てない、な、ふぅ・・・」
男「?、先輩も、走って、たんですか?」
生徒会長「まぁな・・・」
男「ふぅー・・・あ、そういえば」
男「会長、後輩の事、文化祭の前日に教えるって言ってましたよね」
生徒会長「なんだ、覚えていたのか・・・」
13 :>>2 2012/10/06(土) 00:12:01 ID:YlvTQhuo
生徒会長「そうだな・・・後輩、というのは苗字だろう?」
男「そうですね」
生徒会長「だったら、後輩、後ちゃん以外に呼び名があると思わないか?」
男「え?・・・まさか!」
ガラッ
後輩「あれ、二人ともまだ帰ってなかったんですか?」
男「後輩!」
後輩「は、はい?」
男「まさか君が、あの仮面男の正体だったのか!!」
後輩「え?」
生徒会長「は?」
14 :>>2 2012/10/06(土) 00:12:44 ID:YlvTQhuo
男「思えば怪しいところはあったんだ」
男「後輩は会長が生徒会に引き込んでくるまで演劇部に所属していた!、だから仮面を持っていてもおかしくはない!」
男「そして俺にぶつけてきたあの空き缶、」
男「あれは最初に会ったときにちゃっかり盗まれていた後輩から貰ったジュースの空き缶だった!」
男「このことから!」
男「仮面男は後輩だってことが分かった!!」
15 :>>2 2012/10/06(土) 00:13:35 ID:YlvTQhuo
シーン・・・
後輩「・・・」
生徒会長「・・・」
後輩「・・・どうしてわかったんですか?」
生徒会長「えっ」
男「・・・君のことならなんだってわかるさ」キラッ
後輩「っ!」キュン
後輩「先輩っ!」
男「後輩ぃー!」
ダキッ ムギュー
生徒会長「・・・なんだこれ」
16 :>>2 2012/10/06(土) 00:14:19 ID:YlvTQhuo
文化祭当日
後輩「あ、先輩ー!」
男「お、後輩」
後輩「あの、よかったら文化祭、一緒に回りませんか!」
男「いいぞ」
後輩「やった!」
男「・・・なあ、後輩」
後輩「なんですか?」
男「俺、昨日からずっと考えてたんだ」
後輩「・・・な、何をですか?」
後輩「(もしかして・・・)」
男「やっぱり君は仮面の男じゃないよね」
後輩「」ズコー
17 :>>2 2012/10/06(土) 00:15:00 ID:YlvTQhuo
男「よくよく考えたら、あのとき隣にいたもんね」
後輩「は、はは・・・」
後輩「(まあ先輩のことだからなー、期待して損しちゃった・・・)」
男「・・・まあ考えてたのはそれだけじゃないんだけど・・・」
後輩「え?」
男「そろそろ行こうか、その、・・・女」
後輩「!(私の名前・・・!)」
後輩「・・・はい!」ニコ
おしまい
19 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/10/06(土) 00:19:26 ID:EYqWeh1I
>>2
乙、なんかきゅんきゅんしたぞ
20 :以下、名無しが深夜にお送りします 2012/10/06(土) 00:19:32 ID:aN6qpDPQ
乙www
引用元
【オリジナル】SS深夜秋の短編祭【部門1】
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/14562/1349449315/